2015年、二十余年にわたる東京での会社員生活にピリオドをうち、人生を賭した挑戦の道を歩み始めました。
人生最期の時を迎える時、やらなかったことに対して後悔する人が多いそうです。過去は変えられないし、未来もどうなるかはわからない。今、この時を生き続ける、この瞬間を充実したものにする、それこそが人として生きる上で大切なことです。そしてその結果として納得できる人生を過ごしていくものだと思います。
私は”人生の正午”を迎えた頃、それまでとは違った生き方をするために大きな決断をしました。”人生の夏休み”と称し、勤めていた会社を退職、2015年に開講した「千曲川ワインアカデミー」に約一年間通い、ワイン用ブドウ栽培農家、ワイナリーを営むこと、その可能性について考えました。学べば学ぶほどその難しさを知り、知れば知るほどやめた方が無難という心の声が聞こえます。でも、”now or never”、今でなければまたとチャンスはない。そう考え、先に進んでみることにしました。そんな中、長野県立科町で行われていたワイン用ブドウの栽培地を引き継がせて頂く機会に巡りあい、2016年4月からワイン用ブドウ栽培農家としての新たなキャリアを歩み始めたのです。振り返ってみると、そのvineyard(ヴィンヤード:ワイン用ブドウ畑)とのご縁だけでなく、これまで起こったさまざまなことが、意識的には予期していなかった出来事、偶然の出会い、でも予め計画された「機会」だったような気がします。
“人生の夏休み”は、私に様々なことを考えさせ、そして尊敬すべき多くの方との出会いを生む、まさに人生の転機となる一年間でした。その結果、当初思い巡らせていたこととは必ずしも同じでないものの、本質的に納得できる人生に向けて、少しばかり軌道修正をすることにもなりました。そのアウトプットの一つが、2017年7月から始めた「carraria associates(カラリア アソシエイツ)」です。これからのワイナリーへの道を、想いに賛同していただける方々と一緒に歩めるような機会として提供できないだろうかと考え形にしたものです。丁寧に育てたブドウから造る美味しいワイン、ここに来ると楽しい、気軽な感覚で文化・芸術に触れられる、知的好奇心がくすぐられる、情緒が落ち着く・ほっとする、ここに集うtrust associates(信頼できる仲間たち)から刺激をもらえる等々、人それぞれの価値観に基づく癒しの場を提供できればと考えています。
また、この想いを軸に広く活動ドメインを捉え、パートナーとなる企業・フリーランスとのコラボレーションにより、多くの方がそれぞれの人生をより楽しく謳歌できるような機会を提供できればと考えています。
いつかこの地に、小さいながらもこだわりのワインを醸造するマイクロワイナリーを始めたい、そんな想いを胸にcarraria associatesの皆さんと一緒に長い道のりを歩んで参ります。
トラストアンドアソシエイツ株式会社
中村大祐
「carraria」(カラリア)は、「轍」「道」 などを意味するラテン語で、「career」(キャリア) の語源と言われています。私自身が会社員から新たな世界に転身しこのvineyard で始めること、そしてこのvineyard自身がたどってきた足跡、即ちここを支えてこられた方々が残した轍があることを受け止め、しっかり継承していく事への想いを込めたネーミングです。
ラインは各自の来し方行く先をイメージしたもの。交差するところにシャルドネ。想いに賛同していただける人たち(carraria associates)のキャリア・轍を表現し、その交点にブドウ・ワインがあるというコンセプトです。
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